「恋愛にブランクがある男性でも、正しい順序を踏めば彼女はできる。」
この記事は、恋愛コンサルタントとして相談者さんと取り組んだ活動の過程をプロジェクト形式で紹介しています。
また、相談者さんの彼女との会話は、後日のインタビュー内容をもとに一部を再現しています。
1. はじめに:仕事では成果を出せるのに、恋愛では何もできなかった男
彼の名前は翔太さん(仮名)
東京在住、33歳・広告代理店勤務。
数字には強く、部下の面倒見もいい。
素直な性格で話していて気持ちが良い。
だけどどこか謙虚すぎるところがある。
取引先との交渉もスマートにこなす。
でも、プライベートの話になるとこう言いました。
「最後に彼女がいたのは大学のときです。もう彼女の作り方を忘れました。」
「ほとんど恋愛経験がないので恋愛の話が苦手です。」
ただ、彼女の作るための思考の筋肉が完全に衰えていたタイプです。
仕事に全力を注ぎ、気づけば30代半ば。
恋愛を語ることすら恥ずかしい。
友人にマッチングアプリのことを相談することも憚られるとのこと。
でも、翔太さんの中には「本当は彼女がほしいし人生一度はモテたい」という気持ちが確かにありました。
翔太さんは60日間、僕のコンサルを受けて“行動の順番”を設計し直しました。
結果、2か月後には彼女ができました。
僕も初回のオンラインで話したときに、すぐに彼女ができるだろうなと感じていました。
2. 彼女を作るまでにやった“たった3つのこと”
翔太さんにやってもらったのは、難しいことではありません。
むしろ“考えすぎていた部分を削った”だけです。
自分を観察する(現状把握)
自分を整える(印象設計)
自分に合った方法で出会いの数をこなす(接点を増やす)
- 自分を表現する
この3ステップを正しい順番でやるだけで、彼女は作れます。
翔太さんがやったことは、「恋愛を感情ではなくプロセスで設計した」こと。
そして、それを淡々と続けてくれたことです。
3. 【第1週】“できない理由”を全部書き出して、現実を見た
最初の面談で、翔太さんはこう言いました。
「行動しなきゃと思っても、気づいたら1か月経ってます。」
そこで最初にやったのは、恋愛以前の“思考の整理”です。僕は言いました。
「まず、“できない理由”を全部書き出してください。」
忙しい
断られるのが怖い
会話が続かない
自分に自信がない
翔太さんはノートを埋めながら気づきました。
「自分でブレーキを踏んでたんですね。」
この段階で翔太さんは、“できない理由”を可視化することでモヤモヤしていた気持ちを整理できました。
恋愛は行動のゲームです。
最初のボトルネックは「自信のなさ」でも「環境」でもなく、「言い訳」です。
その言い訳は翔太さん自身から生まれていました。
僕はこう言いました。
「もし僕が翔太さんの体を乗っ取ったら、今日中に彼女を作ることができます」
「それくらい翔太さんの外見にはまったく問題はないってことです。つまり問題は翔太さんが、自分に合ったやり方を知らない中で意を決してチャレンジしたけど、心が折れてしまっているという状態ですね。」
「でも、もし二か月以内に結婚したくなる彼女に出会えたり、3人くらいの女性から告白されて誰と付き合えばいいのかわからなくなったり、自分の好きの基準が定まらなくなるくらい女の子と関係を持てたとしたら、どうでしょうか?
「もう一人で趣味に逃げたり仕事に逃げて仕事を没頭するふりもしなくていいんです。」
最終的にそれが幸せかどうかは別だけど人生一度はモテてみたいという素直な気持ちがあるなら、それは叶えられますよ。
という話をしました。
「二か月間がんばってみます」
と言って改めて覚悟を決められました。
4. 【第2週】“外見を整える”=自信を取り戻すリハビリ
2週目に入ってから取り組んだのは、外見の整え方。
目的は「モテる服を着る」ではなく、
“自分を信じられる”状態を作ることです。
翔太さんは休日になると「仕事用のスーツ」を脱いで、
どこか“素の自分に自信がない”雰囲気になっていました。
僕に相談する前に何度かファッションコンサルに依頼をして、服を見てもらったようです。
だけど、せっかくの服も手入れをしていなかったため、シワシワのヨレヨレになっていました。
翔太さんの感覚ではこんなものだと思っていたようですが、これは重症です。
僕はこう伝えました。
「恋愛も営業と同じです。第一印象は、信頼の入口です。」
同じ味でも盛り付けが綺麗な料理と雑な盛り付けな料理ならどっちがおいしそうですか?
同じ味どころか盛り付けが綺麗な方がおいしく感じることだってあります。
・1000円カットからカット4500円以上の美容院に変える
・美容院で髪型の再現方法を教えてもらう
・服を2パターンだけ固定する
・リモートワークでも毎日髪型をセットする
・鏡を見て「今日の自分イケてる」と口に出す(これを毎日続ける)
・毎日ソファに寝ながらでもいいので自撮りをして一番いい表情を研究する
毎日続ける人と全くやらない人はここで命運が別れます。
翔太さんが1週間続けてくれたことは、翌週会ったときに顔を見てわかりました。
「外見を整えるって、他人から見える印象以外にも“自分を客観視する”練習なんですね。」
「自撮りが難しくて何百枚に一枚くらいしかいい表情が撮れないです。」
この気づきが、彼の意識を変えました。
毎日顔の筋肉を意識することで表情が豊かになっていました。
髪型をセットすることで、自分の髪の癖を把握して、美容院で教えてもらった髪型も再現できるようになっていました。
清潔感、seiketukan、セイケツカン。第一印象は清潔感が大事です。そして第二第三印象でも清潔感は大事です。清潔感とは清潔感は永久に最初の第一印象だけでなく女子[…]
5. 【第3〜4週】出会いを“感情”でなく“データ”で扱う
出会いの数が少ない人ほど、出会いのたびに「一喜一憂」します。
一喜一憂すると、結局自分の感情の浮き沈みで行動量が変わってしまいます。
翔太さんにもそれがありました。
そこで僕は明確に言いました。
「恋愛は数のゲームです。3人でダメなら、10人と会いましょう。」
翔太さんは最初、ためらいました。
「そんなに会ってもうまく行かないと不安になります」
そんな翔太さんに僕は言いました。
「大丈夫。1人の女性に固執するから失敗するんです。誰に振られたか覚えられないくらいに次から次に会いましょう。」
「今週は人生で一番人と会った期間にしましょう。」
「マッチングアプリで会えるのは、週に週に4~6人くらいです。」
「マッチングアプリは会うまでのメッセージのやりとりに時間もかかります。」
「すぐに会う流れのメッセージも組めますが、短い文だと相性が見極められないデメリットもあります。」
「だからと言って、恋愛経験が少ない人は時間をかけて会うと一人の女性に固執したり、うまくいかないと落ち込みます。」
「そうならないように、僕と一緒に街に出かけてあらゆる出会い手段で次から次へと会いまくります。」
「ナンパでも、パブリックスタンドでも、街コンでも、1on1、でもなんでもいいです。」
「翔太さんがやってみたいと思えたり、これならできそうと思うことから始めましょう。」
「物理的にへこんでいる時間を減らします。朝から夜まで出会って疲れて寝るだけにして布団の上でへこむ気力さえも作らせないことが大切です。」
この方法で、僕が声をかけてきっかけをつかんで、凹んだら僕がフォローする体制で日曜は朝から晩まで新宿駅周辺を練り歩きました。
そうやって練り歩いていると面白い出会いがあるもので、僕がコインロッカーを探している女の子に声をかけて、翔太さんは一緒にコインロッカーを探すことになりました。
穴場のコインロッカーの場所は僕が知っている範囲で翔太さんにLINEで伝え、翔太さんがその場所をGoogleマップで案内をしました。
翔太さんが案内し終わりそうなタイミングで翔太さんにLINEして「ちょうどお昼だからお昼食べた?って女の子に聞いて、まだならパスタ美味しいお店あるからどうって聞いて」と伝えると、「翔太さんからランチOKでした」と返事が来て、ランチに行くことになりました。新宿駅東口周辺の並ばずに入れるパスタ屋さんのリサーチ済のため、Googleマップの情報を翔太さんに伝えました。
せっかくの緊急デートがあってもお店選びに手間取ったり、行ったら並んでいたりすると、せっかくのいい流れが止まってしまいます。
そうならないように翔太さんには、お店のリストも渡していますが、女の子の相手でいっぱいいっぱいのときは、裏方でフォローします。
スムーズなデートをするためにはどういう下準備が必要なのか翔太さんに知ってもらうきっかけになりました。
そんなこんなで女の子は夕方まで時間があるということで二軒目のカフェの情報も伝えて、なんだかんだで夕方になっていました。
帰ってきた翔太さんに意見を聞くと
こんな出会い方ってあるんですね。また同じ方法で声をかけたいです。
でも、まだ恋愛の話に持っていくのが苦手です。
それは、次回教えるから。
こうやってリアルな出会いを探すと意外とあるもんでしょ?家でチマチママッチングアプリやってるのがもったいないと思わない?
そうですね。マッチングアプリだけやっているといいね数が少なかったり気になっている人とのメッセージが来なくなるだけで凹んでいたのが霞みました。
大事なのは一緒に行動できる人を見つけること。
ネットの情報ではなく、自分の目でお手本を見ること。
周りにいる人がどうやって断れたのか、自分ならどうするのか考え続けること。
あらゆる場所、時間、曜日、天候、女の子のタイプ、女の子の持ち物、メイク、服装、靴、髪型、歩き方、表情から、女の子が何で困っているのか、何を探しているのか、何をしたら喜んでくれるのか考えること。
それができれば、あてずっぽうに声をかけることも減るし、もし翔太さんに気になる人ができたときにその人が何をしたら喜ぶかわかるようになるよ。
6. 【第5〜7週】「理想の彼女像」を描いたら、行動が変わった
この頃、翔太さんの中で明確な変化が起きました。
「どんな人と付き合いたいのか、今まで考えたことがありませんでした。」
「ただ、かわいい彼女がほしいとか、巨乳な人と付き合ってみたいくらいしか考えたことがなかったです。」
翔太さんにやってもらったのは、「理想の彼女10か条」をノートに書くこと。
外見ではなく、会話・価値観・空気感を中心に具体化してもらいました。
たとえば、
たくさん笑ってくれる人
話を聞いてくれる人
恋愛経験がないことを理解してくれる人
そして翔太さんは同時に、自分の行動も変えました。
「教えてもらったとおり、理想の相手に出会うなら、自分も理想の自分でいようと思いました。」
「たくさん笑うなら自分もたくさん笑うしたくさん褒める。」
「たくさん話を聞いてもらいたいなら自分が相手に興味を持つ。」
「恋愛経験がないことを理解してもらいたいなら恋愛経験が少ないことを隠さず打ち明ける。」
また、一つ僕が教えたことを自分のものにしてくれました。
恋愛は「誰かに好かれること」ではなく、
“理想の自分”として出会う準備をすること。
翔太さんは“自分本位の恋愛から“ギブの恋愛”へと移行しました。
7. 【第8~9週】「自分を表現する勇気」が彼女を引き寄せた
相手に合わせるだけじゃ相手の心の中に何も生まれない。
簡単に言えば新しい発見がないから、一緒にいてもつまらない男と思われてしまうわけです。
それなら自分のコンプレックスも伝えて、共感してくれる女性を付き合った方が幸せになれますよ。
僕はこのように伝えました。
ここから、翔太さんの出会いの質が変わりはじめました。
今までは心の奥では「好かれたい」「嫌われないように」話していた翔太さんが、
この週からは「自分の意見を伝える」ようになったのです。
そして、出会ったのが現在の彼女です。
彼女とはペアーズで出会いました。
初回の食事デートで、翔太さんは自分から素直に言いました。
「大学以来彼女がいないけど、33歳で恋愛経験が少ない男ってどう思いますか?」
それまで「恥ずかしい」と避けていた“ストレートな表現”。
でも、その一言が相手の心を開く決定打になったようです。
彼女は
実は私も20歳なのにまだ誰とも付き合ったことがなくて
と言い、翔太さんは僕の教えた通り、トスアップ質問でこう質問しました。
全然いいと思います。結構年上だけど恋愛対象になりますか?
「なる」と言われたら「付き合いましょう」と伝えます。
「まだわからない」と言われたら「まだわからないなら次またご飯でも行きましょう」と伝えます。
「ならない」と言われたら「実は付き合っている人の9割がタイプの人じゃないって統計知ってますか?自分のタイプなんて案外コロコロ変わるものです」と伝え、会話を続け次のデートに繋げる会話をします。
これが僕が翔太さんに伝えたトークスクリプトです。
そして、そこで彼女はこう言いました。
あんまり変わらないと思います。(大差ないです)
それを聞いてえ?と耳を疑い、もう一度聞き返したそうです。
33歳と20歳ですよ?
それでも女の子はこう切り返します。
おじいちゃんおばあちゃんになったらそれくらいは大差ないです。
翔太さんはなんて器がでかい人なんだ。付き合いたい。と思ったそうで、付き合ってほしいと気が付いたら口から出ていたそうです。
自分の気持ちを意識して言葉にする練習がここで活きたと思います。
翔太さんは興味本位でこう質問します。
ちなみに他に会ってた男性はどんな人だったの?
彼女は
他にも会った人はいたけど、すぐに家に行っていい?って聞いてくる人ばっかりで
翔太さんは真面目な性格で生きてきて良かったと思えた瞬間だったとのこと。
ところが、このあと流れで彼女の家に行くことになり、女の子の「すぐ家に行く人は信用できない」という言葉が意味がわからなくなったそうです。
告白の勘違い告白は男らしく男からするものだと思っていませんか?それは半分正しくて半分間違っています。女子から告白されるくらい魅力がある男になることが一番大事です。男性か[…]
8. 【半年後のインタビュー】まだ彼女と円満で結婚の話も出ている
まだ付き合っているか現状確認するためにLINEで状況を聞きました。
翔太さんから届いたLINEには
「まだ付き合ってます。結婚の話もあります。うまく行けば結婚するかもです。」
彼女の好きなところは?と聞くと
素直で明るくて一緒にいると元気をもらえるし、一緒にいないときも心配にならないところです(信用しているのかもです)
翔太さんは特別イケメンでも、話が上手でもありません。
それでも確かに彼女ができる素質はありました。
それは素直さや真面目さです。
だけどその素質を活かしきれていなかったことは間違いないです。
自分では自分の素質は気が付かないものです。
そして素質があっても方法が間違っていても理想の彼女はできません。
翔太さんは「やるべき順番」を守ったことで、自分の気持ちを人に伝えることがうまくなり彼女ができました。
- 自分を観察する(現状把握)
- 自分を整える(印象設計)
- 自分に合った方法で出会いの数をこなす(接点を増やした)
自分を表現した
この4ステップを繰り返しただけです。
彼女ができる人とできない人の差は“才能”ではなく、“設計”です。
そしてその設計通りに動けているのか、現在位置を伝える恋愛コンサルタントが僕の役目です。
翔太さんのように、「理想の彼女がほしい」という強い気持ちがあれば誰でも変われます。
勇気を出してアクセルを踏めば、三か月以内にはまるで違う人生を歩んでいることでしょう。

